投資恐怖症
リーマンショックのあれだけの変動相場を目の当たりにして、しばらく投資は危ないからもうやらなくていいかなと思っていました。投資を続けたおかげで毎月給料日には定期的に証券口座 に移していたお金は銀行口座へ入れるようになりすっかり貯金癖がついていました。
普通預金口座に貯まっていく通帳を見た時ずっと持っていてももったいない と思い、銀行に定期預金の申し込みに訪ねました。リーマンショックから3年過ぎていました。
銀行が投資商品の販売
銀行で定期預金を申し込みに行くと、定期預金と投資信託を同時に申し込むと定期預金の金利が高くなる というキャンペーンをやっていますとオススメされました。
以前から投資信託を販売していることは知っていましたが、そこまで積極的な販売をしていたイメージはありませんでした。しかしこの当時は金利が下がり銀行の経営も難しくなっており、行員に投資信託を売るようノルマを設ける 銀行もあったそうです。
投資にはちょっと引いていた時期でしたが、定期預金の高金利で預けられこともあって興味を持ちました。
FIREを初めて意識した
日本株投資、FXで失敗したためできる限り堅いものがいいと話し、オススメされたのが グローバル・ソブリン・オープン(毎月配当型)でした。 これはソブリン債という政府や政府機関が発行している債権の中で格付会社 (S&P社やムーディーズ社)が高格付をしている債権で運用するというものでした。
購入してから半年位は、基準価額も上がり、分配金という名の配当も順調に頂くことができました。 もっと投資信託で投資し分配金を増やし、最終的に分配金が生活費を上回れるのではないかと考えるようになりました。
言葉は知りませんでしたが、FIREのFI(経済的自立)ができるのではと考え始めました。
そういった思いから追加投資をすることとしました。最初に買ったグローバル・ソブリンの買い増しと ブラジル・ボンド・オープン(毎月配当型)です。2012年頃でしたが、当時ブラジルは BRICS(ブラジル・ロシア、インド、中国)の経済発展が目覚ましく注目されていた国でした。 またブラジルは2014年にワールドカップ、2016年にリオ五輪が控えていました。 五輪終了位まではブラジルの好景気が続くであろうと予測していました。
その結果、毎月もらえる分配金は28,000円位になりました。
基準価額・分配金の下降
しかし最初は順調見えてましたが徐々に分配金と基準価額が下がった行きます。 分配金は3か月後には22,000円、半年後には18,000円になりました。
金利による収入に見合わない分配をすることにより、基準価額も分配金も下がる悪循環をしていたのです。 結局売却した3年後の分配金は10,000円台となってしまいました。 そして、購入した合計250万円の投資信託商品は基準価額の低下により売却時は190万円弱となりました
銀行で売っていた投資信託はゴミ商品でした
ここで、グローバル・ソブリンとブラジル・ボンド・オープンの価格を見てみます。
グローバル・ソブリン・オープン ブラジル・ボンド・オープン
購入時手数料 上限 基準価額の1.65% 基準価額の3.3%
信託報酬 年率 1.37% 1.474%
信託財産留保額 基準価額の 0.5% 0%
信託報酬とは、管理手数料となります。年間に1%以上の手数料を取ることになります。債権の金利を考えてみてください。いかに高いか理解していただけると思います。
信託財産留保額とは投資信託を売却する時に取られる手数料です。
当時は人気のある投資信託商品でしたが、今見ると相当なぼったくり商品だと思います。
今所有している投資信託eMaxisシリーズ 全世界株(日本除く)とS&P500と比較してみます。
全世界株(日本除く) S&P500
購入時手数料 0 0
信託報酬 年率 0.1144% 0.09680%
信託財産留保額 基準価額の 0% 0%
こうして比較してみるとよくわかりますね。
大手の銀行だから信用してはいけない
大手の銀行が恐らく今でも売っている商品だと思いますが何も調べず理解せず、言われたまま買ってしまったことは大きな反省点です。
良かった点は、3年間持ちましたが一応少しだけ儲けることができました。また、短期トレードばかりしていましたが長期的な視点で見られるようになったことは収穫になった点でした。
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